『スウィッシュ!』の読書感想文を書きたい人向けに、原稿用紙5枚分の例文、書籍の内容紹介、感想文の書き方をわかりやすくまとめました。あらすじだけでなく、努力、仲間、家庭環境、自分の弱さとの向き合い方など、感想文で注目しやすいポイントも解説しています。夏休みの宿題や構成作りの参考にどうぞ。
目次
概要
藤ノ木優さんの『スウィッシュ!』について、読書感想文を書く人向けにわかりやすく紹介します。
『スウィッシュ!』は、バスケットボールを通して、努力、仲間、家庭環境、自分の弱さとの向き合い方などを考えさせてくれる作品です。ただスポーツを頑張る物語ではなく、登場人物たちがそれぞれの悩みや葛藤を抱えながら成長していくところが大きな魅力です。
この記事では、書籍の簡単な内容紹介に加えて、読書感想文で注目しやすいポイント、原稿用紙5枚分を目指すときの構成、書き方のコツ、例文の活用方法についてまとめています。
読書感想文が苦手な人でも、どこに注目して書けばよいか分かるように整理しているので、夏休みの宿題や課題図書の感想文を書くときの参考にしてください。
あらすじ
バスケットボールに打ち込む少女たちの姿を通して、努力だけでは乗り越えられない現実や、それでも前に進もうとする気持ちを描いた青春バスケ小説です。
物語は、チームのエースが骨折し、そのけがを何とか治したいと願うキャプテンが、スポーツドクターである父に相談するところから始まります。バスケットボールを続けたいエースの思い、支えようとするキャプテンの気持ち、そして二人の間にある強い絆が物語の中心になっています。
さらに、女子バスケプロチームのエースからのアドバイスや、骨折の原因に向き合う場面を通して、ただ練習を頑張るだけではなく、自分の体や心とどう向き合うかという大切なテーマも描かれています。
登場人物たちは、それぞれ家庭環境や体の悩み、周囲との関係など、簡単には人に言えない事情を抱えています。バスケットボールという共通の目標に向かう中で、チームメイト一人ひとりが自分の役目を見つけ、仲間を支えながら成長していきます。
この作品は、ただ試合に勝つことを目指すスポーツ小説ではありません。努力しても思い通りにならないこと、環境によって差が生まれてしまうこと、それでも自分にできることを探す姿が丁寧に描かれています。
読書感想文では、あらすじを長くまとめるよりも、キャプテンとエースの絆、けがと向き合う姿、仲間それぞれの役目、自分の弱さを受け入れて前に進む姿に注目すると書きやすくなります。
感想文の例文
妄想の僕は最強だった
〇年〇組 〇〇〇〇
スポーツというものは、残酷である。身体能力。身長。先天的なセンス。そんなものが試合の結果を左右してしまう世界だからだ。
僕は野球なら百六十キロの豪速球を投げ、サッカーなら五人抜きからのループシュート。バスケならフェイドアウェイのスリーポイントを連発し、相手チームが僕を止める方法はファールしかなくなるのである。スポーツ漫画やアニメを見るたびに、そんなことを妄想する。
しかし現実の僕は、体育のバスケでドリブル中に足へボールをぶつけ、「あっ」と情けない声を出すタイプである。レイアップシュートをしたつもりが、ボールだけ勢いよく飛んでいき、僕だけ取り残されたこともある。
だから僕は、スポーツは才能がある人だけの世界だとどこかで思っていた。
そんなことを考えていた時に、読んだのが『スウィッシュ!』だった。主人公の愛奈は、医者の娘として不自由なく育ってきた。しかし父から運動神経が良くないと言われ、スポーツを避けるようになっていた。最初から無理だと思い込み、失敗しないように無難な道を選んできたのである。この気持ちは少し分かる。
人は本気で挑戦して失敗するくらいなら、最初から向いていないと言い訳した方が楽だからだ。僕もシャトルランになると、後半は「いつ辞めるか」だけの思考になっている。空想の中では永遠に走り続けられるので終業チャイムの心配をしているのだが、現実では「今日はこのくらいにしておくか」と雑魚キャラみたいな台詞を吐いて終わるのである。
そんな愛奈が出会ったのが、美杉羽瑠だった。羽瑠は愛奈とは正反対で、明るく、バスケの才能に恵まれた人物である。身長も高く、抜群のセンスを持ち、プロ選手にも注目されるほどだった。そして何より、バスケを楽しんでいた。
愛奈は羽瑠に引っ張られるようにバスケ部へ入り、努力を重ねていく。身体能力では勝てなくても、ポイントガードとして周囲を見てパスを回し、チームをまとめる力を発揮していった。
ここがこの作品の好きなところだと思った。
スポーツ作品というと、天才が全部解決する話になりがちだが、この作品は少し違う。それぞれが自分の役割を見つけながら成長していくのである。しかし、物語は順調には進まない。羽瑠は脛骨骨折という大怪我を負ってしまう。しかも原因は単純な不運ではなく、栄養不足だった。成長期なのに十分な食事を取れていなかったのである。
その理由を知った時、僕はかなり驚いた。羽瑠の家は経済的に苦しく、母親が朝から晩まで働いて生活を支えていた。努力不足というより、食べたくても食べられない状況だったのである。僕は夜中にポテチを食べながら読んでいたので、少し申し訳ない気持ちになった。本もポテチの油でベタベタだ。
愛奈の父でスポーツドクターの竜介は、羽瑠を支えようとする。愛奈もまた、自分の家で一緒に食事をすることを提案する。そこから少しずつ、愛奈と父の関係も変わっていく。
最初は父親に反発していた愛奈だったが、父もまた娘を支えようとしていたのだと気づいていくのである。
僕はこの作品を読んで、努力だけではどうにもならないこともあるのだと思った。才能があっても、環境や身体が整わなければ戦えない。そして逆に、人は誰かに支えられることで前に進めるのだと思った。
やがて大会が始まり、羽瑠は復帰する。決勝戦では相手チームに追い詰められながらも、愛奈たちは最後まで戦い抜く。そして最後、愛奈は羽瑠へパスを出すと見せかけ、自らシュートを放つ。ボールはリングに触れず、美しくゴールへ吸い込まれた。スウィッシュ。しかしそのシュートは、試合終了のホイッスルの後だった。普通のスポーツ漫画なら、ここで優勝して終わるのかもしれない。でもこの作品はそうならなかった。
現実は、努力すれば必ず勝てるわけではない。それでも挑戦したことや、仲間と積み重ねた時間には意味があるのだと思う。
愛奈は最後に、管理栄養士の道を目指すようになる。自分たちが支えられた経験から、今度は支える側になろうとしたのである。
主役とは点を決める人だけではないのだと思った。支える人、励ます人、食事を作る人、仲間を信じる人、そういう存在もチームには必要なのだ。そして何より、最初から無理だと諦めていた愛奈が変わっていく姿が印象に残った。だから、この本は挑戦することを描いた青春小説なのだと思う。
ちなみに僕のドリブル技術は今でも危険だが、とりあえず体育でボールを足に当てないところから頑張ろうと思う。
タイトル案
- 妄想の僕は最強だった
- スウィッシュできない僕
- 勝った気がした試合
- 最後のスウィッシュ
- 才能だけじゃない世界
- 雑魚キャラの青春
- ゴール後のシュート
- 無理だと思っていた
- 主役じゃない強さ
- 優勝できなかった夏
- 支える側の青春
- スポーツは残酷だ
- 僕は主役じゃない
- 最後の一秒の意味
- 空想だけ最強の僕
Youtube
感想文を書くポイント
1. あらすじよりも心の動きに注目する
『スウィッシュ!』の感想文を書くときは、あらすじを長く書きすぎないことが大切です。物語の内容を説明するだけでは、感想文というより紹介文になってしまいます。感想文では、登場人物がどんなことで悩み、どんな気持ちで行動したのかに注目すると書きやすくなります。
特に、エースの骨折をきっかけに、キャプテンがスポーツドクターである父に相談する場面は大事なポイントです。ただ勝ちたいから相談するのではなく、仲間を思う気持ちや、何とか支えたいという強い思いが伝わってきます。
2. キャプテンとエースの絆を書く
この作品で中心になるのは、キャプテンとエースの絆です。エースはチームにとって大切な存在ですが、骨折という大きな問題を抱えています。一方でキャプテンは、チームのためだけでなく、エース本人の気持ちにも向き合おうとします。
感想文では、「自分だったら友達のためにここまで動けるだろうか」と考えてみると、自分の意見を書きやすくなります。仲間を支えることは簡単そうに見えて、相手の本当の気持ちを考える難しさもあります。その部分に注目すると、深い感想になります。
3. けがと向き合う姿から考える
エースの骨折や、その原因に向き合う場面も大切です。スポーツでは、努力すれば必ず結果が出ると思いがちですが、体の状態や環境によって、思うようにいかないこともあります。
女子バスケプロチームのエースからのアドバイスは、技術だけでなく、自分の体や心とどう向き合うかを考えるきっかけになります。感想文では、「無理をして頑張ること」と「自分を大切にしながら頑張ること」の違いについて書くと、作品のテーマに近づきます。
4. チームメイトそれぞれの役目に注目する
バスケットボールは、一人だけで勝てるスポーツではありません。『スウィッシュ!』でも、キャプテンやエースだけでなく、チームメイト一人ひとりに役目があります。
目立つ人だけが大切なのではなく、支える人、声をかける人、空気を変える人など、それぞれの存在がチームを作っています。自分の学校生活や部活動、友人関係でも、同じようなことがあるかもしれません。自分はどんな立場になりやすいかを考えると、感想文に自分らしさが出ます。
5. 自分の体験とつなげて書く
最後に大切なのは、本の内容を自分の生活とつなげることです。部活動で思うような結果が出なかった経験、友達を支えたいと思った経験、無理をしてしまった経験などがあれば、それを少し入れると感想文に説得力が出ます。
『スウィッシュ!』は、努力、仲間、けが、挫折、前に進む気持ちについて考えられる作品です。丸写しではなく、自分ならどう感じるか、自分ならどう行動するかを入れることで、自然で伝わる感想文になります。
終わりに
個人的な感想を正直に書くと、『スウィッシュ!』は今回読んだ課題図書の中で、一番面白い小説でした。
バスケットボールの試合場面は臨場感があり、読んでいるうちに本当にコートの中にいるような気持ちになります。特に試合のスピード感や、選手たちの本気がぶつかる場面は、まるで『SLAM DUNK』を読んでいるような熱さがありました。
また、ライバルチームのキャラクターもとてもよく描かれています。最初は少し憎らしく感じる相手でも、読み進めると、ただ嫌な人物ではなく、本気でバスケットボールに向き合っている選手なのだと伝わってきます。その後、プロ選手になる展開も納得できるもので、敵味方を超えて応援したくなる魅力がありました。
ここも完全にネタバレになりますが、羽瑠もプロ選手になります。この結末は本当に良かったです。苦しい状況やけがを乗り越えた先に、ちゃんと希望がある。読後感としては、かなり気持ちのいいハッピーエンドでした。
できることなら、その後の羽瑠や愛奈たちの活躍を続編で読んでみたいです。もし続編が出たら、私は絶対に買います。
ネタバレしちゃって申し訳ないです。そんな私の声が作者様に届くことはないかもしれませんが、それくらい『スウィッシュ!』は読んでよかったと思える作品でした。
読書感想文を書くために読む本としてもおすすめですが、普通に一つの青春小説として楽しめる一冊です。
だから、このブログだけですまさずにちゃんと小説を読んだ方がいいです。最後がスッキリして面白いんだから。
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