G-43QD9YVZHH

【読書感想文】 平和のバトン

読書感想文

広島の原爆について、高校生が描く絵を通して後世に繋いでいくノンフィクションの記録です。原稿用紙5枚分(2000文字で)書いてあります。


概要

原爆の被爆者の記憶を次世代に伝えるための
「次世代と描く原爆の絵」プロジェクトが2007年に開始されました。

このプロジェクトでは、被爆者と美術を学ぶ高校生が連携して、
被爆の体験を絵に描き起こしています。

証言者と高校生は一年をかけて作品を完成させ、
その過程は数々の困難に直面しながらも、二人三脚で進められています。

この本の出版時には、
131名の高校生が40名の被爆者の体験を152点の絵で表現しており、
その一部が本で紹介されています。

この取り組みを通じて、
平和を願う広島の高校生たちは戦争や原爆の悲劇を深く理解します。

原爆投下の惨状を読んで、原爆に対しての感じ方を書きました。
原爆は反対だが、核エネルギーの使い方は人類の努力で共存可能ではないかを問いかけています。

参考にする方は上手く切り取ってください。もちろん丸写しOKです。

商業利用では使わないようにお願いいたします。(売ったり、講義に使うなど)

  ©がとーほーむ


感想文の例

   過去の痛み、未来への希望

○年○組 ○○ ○○

 私は、戦争について深く考えたことが今までありませんでした。

 テレビのニュースで、海外の戦争や内戦の話しは見聞きしていましたが、対岸の火事のように、自分とは無関係の出来事で、単純に争いなんて止めればいいのにとしか思っていませんでした。

 この本を読んで、自分の意志とは無関係に、争いに巻き込まれることが戦争なのだと実感しました。

 1945年8月6日午前8時15分にB―29爆撃機から原子爆弾が投下されました。爆発した原爆は、今までの爆弾とは比較にならない程の爆発力を持ち、爆心地から数キロメートルの範囲で壊滅的な被害をもたらしました。爆発によって発生した強烈な熱線、衝撃波、放射線は、数万人の人々が即死、放射能を浴びた人々は数日から数カ月後に命を落としてしまいました。また生き残った人たちも、長期的に健康の悪影響をもたらしました。

 この惨状を生き延びた人たちが、語り部になり、その話しの内容を絵にして残すプロジェクト「次世代と描く原爆の絵」がこの本の舞台となっています。当時の辛い思い出を絵に残すことにより、次世代へと繋いで、原爆の恐ろしさを後世に残すことが目的となっています。

 テレビや映画では、衝撃的過ぎて実際の状況を表現できない、悲惨さがよく分かります。熱波に体が溶かされて、性別も分からない人が、皮膚に焼き付いた制服で女の子だと分かる場面などは、涙がにじむほど辛く感じました。

 なぜ、アメリカは原爆を投下したのか調べました。原爆を使用することで、日本を迅速に降伏させ、長引く戦争により、アメリカ軍および、日本民間人の死者を避けることができると考え、日本本土への侵攻を避けることで、多大な死傷者を防ぐ目的があったようです。その他にも降伏への圧力、政治的な目的、技術の検証、投資の正当化など様々な理由があったようです。総じて思うことは、原爆の威力を図るための実験とアピールによって、広島と長崎が被害になったように感じました。

 世界には核を保有する国が9カ国もあります。保有する目的は、核を持っていることにより、他国からの侵略や攻撃を抑止することや、大国間の軍事力のバランスを保つ目的や、核を保有することにより政治的影響力を持ち、交渉を有利にする目的があるようです。これは、世界全体に目を向けずに、自国の優位性のみを追求している手段のように感じました。

 では、核を放棄したらどのようになるのか考えました。広島、長崎の被害を考えれば人道的に間違えた攻撃だと分かります。人も建造物も、自然もあらゆる生物が一瞬で無くなってしまう兵器ですので、保有しているだけで危険だということが分かります。大きな力を持つ国があれば、その他の国も追随したくなり、この連鎖を止める必要があります。事故や誤作動でも大きな被害をもたらすことになります。それを防ぐための維持管理が必要になるわけですから、経済的圧迫も大きいはずです。それを補うのは国民になり、国民生活もひっ迫することでしょう。

 このように核を持つことによる、負の連鎖が普通に生活する人々へ精神的、経済的に襲いかかってくるのだと感じます。原爆を持つことは国の政策としては、有効なのかもしれませんが、国民には不必要なものだと認識しました。

 国家間のけん制で原爆が使われるのであれば、原爆を超えるような兵器を開発することも考えられます。アインシュタインの言葉で、「第三次世界大戦でどのような兵器が使われるかは分かりませんが、第四次世界大戦はこん棒と石で戦われるでしょう」

というものがあります。兵器を開発しても文明が破壊されるだけという予見です。

 人はエネルギーと共に進化してきたと思います。火を見つけて料理に活用し、工芸品の加工に利用もしています。石油は燃料として圧縮爆発により乗り物の原動力として使われています。火薬は建設工事において岩を破壊したり、トンネルを作ったりもできます。また、花火でも人々の心に感動と癒しを与えています。これらは武器や兵器として使うことも出来ますが、使い方を変えれば人々の生活を豊かにすることができます。

 核もエネルギーとして使うことで、電力供給が可能です。放射能の技術も医療ではガンの放射能治療や、工業では商品の非破壊検査などで利用されています。安全に使うことにより過去のエネルギーと同様、人々に寄り添っていける物なのだと感じました。

 人々の使い方によって、恐ろしい物にもなるが、私は安全対策を行い、役立つものとして後世に繋いでいきたいです。


youtube


終わりに

戦争があったことを知っている人はいますが、実際にどんなことをされて、
どんな状態になってしまったのかを知る人は少ないと思います。

それは、誰もが目を背けたくなるような惨状だからです。

近所の人や、友人の身体が爆弾の熱で溶けてしまっている様子など
普通に考えたら話したくないことだと思います。

でも、これが戦争なんだ。

剣と剣で戦い合って戦士たちが勝ち上がってく時代では無く、
無差別に人々が犠牲となってしまうのが戦争だということが分かります。

本の内容が、シリアスでしたので終始まじめに書いてあります。

どうか、戦争の無い時代が続きますように。


前のページ:税金について

次のページ:箱男

コメント

  1. 川野暖人 より:

    すごく参考になったし今までに聞いてこなかった話がたくさんあってこの先自分がこのような話を人にすることがあったらこのような話をたくさん話したいと思いました。

タイトルとURLをコピーしました